ポーダブル電源でのOCR試験（その3）

今日は仲間の電気管理技術者の年次点検応援でした。
仲間の管理技術者はジャクリーのポータブル電源を使用しているので、借用して先日のOCR試験の検証をしてみました。

おなじみのオレンジ色の電源装置です。



試験回路は前回と同じです。



オムロンのOCRと東芝のVCB、双興のOCR試験器で自動にて時限測定を行いました。

前回と同様な条件で試験し、メモリハイコーダーで波形を見てみました。

↓試験電流通電開始時の波形



黄色の正弦波が電源電圧、赤が電源電流，青が試験器の出力電流です。

↓VCBトリップ時の波形



一番下の緑がVCBのトリップ電流です。

↓こちらが商用での波形です。



ポーダブル電源使用時は少しだけ電源電圧波形の乱れがありますが、EFデルタの時と比べると格段に乱れは少ないです。

下の表は今回のリレー試験の時限測定値と前回のEFデルタでの比較です。



この結果を見ると、商用電源に比べポーダブル電源での試験結果は時間が長くなっています。
2機種の比較では、バラツキはあると思いますが、EFデルタの方が誤差が大きいです。
ただ、1秒くらいの時限では商用もジャクリーもEFデルタも大差ないので、実質、問題はないと思います。
又、OCR継電器の時限の管理値から見ても問題になる誤差でないので、毎回同じ電源装置で試験を行えば、十分管理はできると思います。
ただ、ポーダブル電源は機種も多く、値段や性能も様々と思うので、使用にあたっては、あらかじめ商用電源でのデーターと比較しておいた方がいいかと思います。

先日の試験時、車載の未来舎のインバーターで試験したときは、商用と同様な波形だったので、性能はよいと思いました。
ここまで来ると、HONDAのインバーター発電機ではどうか？というような話になってきますが、外国製の安いインバーター発電機では少し心配かもしれませんね。・・・