対地静電容量とIorの関係検証
- 2022/04/17
- 21:43
先日のブログ記事で、月次点検でのB種接地線のIor測定について紹介しましたが、実際、静電容量でIoがどのように変わるのか実験してみました。
先日の事業場のIor測定の様子です。

HIOKI社のリークハイテスターにて動力変圧器のB種接地線にてIoとIorを測定しました。
Io=350mA、Ior=40mAです。
リークハイテスターの取説によると、以下の記載があります。

このような事情で、単相回路で模擬的な検証をやってみることとしました。
↓単相2線回路のIor測定回路

上記回路を簡素化した模擬回路です。抵抗器とコンデンサの並列回路です。

実は、この模擬回路は2010-06-29「Iorリークテスターの検証」にて本ブログで紹介済みなので、今回は単なる焼き直しです。(過去ブログもご覧下さい)
回路図とベクトル、各電流値は下記のとおりです。Ir、Ic、I はそれぞれIor、Ioc、Ioと読み替え下さい。
この画像は50年前の教科書から拝借しています。 m(_ _ )m

試験は静電容量0.5μFと2μFの2ケースについて行いました。
2μF時の試験の様子↓

コンデンサーは0.5μFを4個並列(実測2.1μF)、抵抗は3kΩ。回路電圧は100V60Hzとしました。
リークテスターの表示

IorとIoの計算値は下表のとおり

青の塗り潰しが実測値です。
ほぼ計算値と同じ測定結果となりました。
現場で測定したような3相デルタ接続のB種接地線での測定は、今回の単相2線の測定方法とは異なりますが、対地静電容量の影響については似たものと思います。
こちら現場の変圧器の負荷はNC旋盤が数十台接続されています。
おそらく、NC旋盤のインバーターなどの制御回路や電源回路などに存在する静電容量が大きく、その影響でIoが大きく流れていると思われます。
Ior測定時の絶縁監視装置の試験通報表示↓

リークハイテスターのIor測定値とほぼ一致しています。
この事業場では、定期的なリークハイテスターでのIor測定と絶縁監視装置によるIorの連続監視により、低圧回路の絶縁状態は適切に管理されていると思います。
リークハイテスターの試験のついでに、おもに太いケーブル回路の漏電探索に使用している、マルチの80φIVRクランプリーカーの試験を行いました。

このクランプリーカーは、表示の切り替えにてIorとIoの値が表示されます。
写真はIor測定値です。HIOKI のリークハイテスターの測定値とほぼ同じです。Ioも同様でした。
こちらも確認試験をしようと思っていましたが、なかなか機会がなくできていませんでしたが、今日、できて良かったです。
先日の事業場のIor測定の様子です。

HIOKI社のリークハイテスターにて動力変圧器のB種接地線にてIoとIorを測定しました。
Io=350mA、Ior=40mAです。
リークハイテスターの取説によると、以下の記載があります。

このような事情で、単相回路で模擬的な検証をやってみることとしました。
↓単相2線回路のIor測定回路

上記回路を簡素化した模擬回路です。抵抗器とコンデンサの並列回路です。

実は、この模擬回路は2010-06-29「Iorリークテスターの検証」にて本ブログで紹介済みなので、今回は単なる焼き直しです。(過去ブログもご覧下さい)
回路図とベクトル、各電流値は下記のとおりです。Ir、Ic、I はそれぞれIor、Ioc、Ioと読み替え下さい。
この画像は50年前の教科書から拝借しています。 m(_ _ )m

試験は静電容量0.5μFと2μFの2ケースについて行いました。
2μF時の試験の様子↓

コンデンサーは0.5μFを4個並列(実測2.1μF)、抵抗は3kΩ。回路電圧は100V60Hzとしました。
リークテスターの表示

IorとIoの計算値は下表のとおり

青の塗り潰しが実測値です。
ほぼ計算値と同じ測定結果となりました。
現場で測定したような3相デルタ接続のB種接地線での測定は、今回の単相2線の測定方法とは異なりますが、対地静電容量の影響については似たものと思います。
こちら現場の変圧器の負荷はNC旋盤が数十台接続されています。
おそらく、NC旋盤のインバーターなどの制御回路や電源回路などに存在する静電容量が大きく、その影響でIoが大きく流れていると思われます。
Ior測定時の絶縁監視装置の試験通報表示↓

リークハイテスターのIor測定値とほぼ一致しています。
この事業場では、定期的なリークハイテスターでのIor測定と絶縁監視装置によるIorの連続監視により、低圧回路の絶縁状態は適切に管理されていると思います。
リークハイテスターの試験のついでに、おもに太いケーブル回路の漏電探索に使用している、マルチの80φIVRクランプリーカーの試験を行いました。

このクランプリーカーは、表示の切り替えにてIorとIoの値が表示されます。
写真はIor測定値です。HIOKI のリークハイテスターの測定値とほぼ同じです。Ioも同様でした。
こちらも確認試験をしようと思っていましたが、なかなか機会がなくできていませんでしたが、今日、できて良かったです。
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