高圧地絡継電器の慣性試験器
- 2022/07/30
- 23:06
『地絡継電器の慣性特性は、 JIS C 4601(高圧地絡継電装置)によると高圧地絡継電器の動作応答時間をあまり早くすると、自己構内の高圧開閉器の投入時における不ぞろい投入による見掛け上の零相変流や瞬間的に消滅する地絡事故なども全部拾ってしまい、不必要動作のおそれが多くなってくる。これらのことを防ぐため一定の不感度時間をもたせてある。
JIS C 4601では、「零相変流器に整定電流の、400%の試験電流を50ミリ秒間流した場合において高圧地絡継電器が動作しないこと。」と定められており、この動作の時間特性を慣性特性と呼んでいる。』(日本電気技術者協会音声付き電気技術解説講座より)
この不動時間が継電器の部品の経年劣化等で特性変化し、不動作時間が短くなり継電器の不用動作の原因となることがあるようです。
最近の試験器では、慣性動作特性試験ができる機種があり、50ms間電流・電圧を通電し、不動作を確認するものや、時間設定を変化させ、最小の慣性動作時間を測定できる機能をもった機種もあります。これらの管理を行ってゆけば毎年の継電器の特性変化が把握できます。
私が、いつも年次点検などで使用する、GR試験器、DGR試験器には慣性特性を試験できる機能がないので、タイマーの限時復帰接点を利用した試験器を自作してみました。

試験装置と継電器の間にタイマーが入るようにしました。
試験器の設定を400%電流として、この試験器の通常試験-慣性試験の切替スイッチを慣性試験とし、慣性試験のスナップスイッチを
「ON]とすると、タイマーで設定した時間だけ試験電流が通電します。
写真のタイマーの設定は50msです。
↓実際の試験回路です。

↓通電時間をメモリコーダーで計測しました。

50msセット時通電時間は49ms程度でした。
この試験では当然GRは不動作でした。
↓こちらは方向性の試験器に接続したものです。

このDGR試験器と、上のGR試験器のメタルコネクタ-は同じ型のものを使用しているので、GRとDGRの両方試験できるようにしました。
但し、タイマーの限時復帰接点は一つしかないので、DGRでは電圧のみ印加時間をタイマーで制御するようにしました。(電流は流れっぱなしです。)(メーカーに確認したら双興の慣性試験器では電流と電圧とも印加・開放制御をしているとのことでした)
この装置を使用すれば、タイマーの設定を変化させ、継電器の最小慣性時間の測定が可能です。
又、この装置を試験器と継電器の間にかますだけで、切替スイッチで通常試験とすれば、通常の試験もそのまま可能なので割合、汎用性があるのではと自画自賛です。・・・・(実際の年次点検で使うかどうかはわかりませんが・・・)
JIS C 4601では、「零相変流器に整定電流の、400%の試験電流を50ミリ秒間流した場合において高圧地絡継電器が動作しないこと。」と定められており、この動作の時間特性を慣性特性と呼んでいる。』(日本電気技術者協会音声付き電気技術解説講座より)
この不動時間が継電器の部品の経年劣化等で特性変化し、不動作時間が短くなり継電器の不用動作の原因となることがあるようです。
最近の試験器では、慣性動作特性試験ができる機種があり、50ms間電流・電圧を通電し、不動作を確認するものや、時間設定を変化させ、最小の慣性動作時間を測定できる機能をもった機種もあります。これらの管理を行ってゆけば毎年の継電器の特性変化が把握できます。
私が、いつも年次点検などで使用する、GR試験器、DGR試験器には慣性特性を試験できる機能がないので、タイマーの限時復帰接点を利用した試験器を自作してみました。

試験装置と継電器の間にタイマーが入るようにしました。
試験器の設定を400%電流として、この試験器の通常試験-慣性試験の切替スイッチを慣性試験とし、慣性試験のスナップスイッチを
「ON]とすると、タイマーで設定した時間だけ試験電流が通電します。
写真のタイマーの設定は50msです。
↓実際の試験回路です。

↓通電時間をメモリコーダーで計測しました。

50msセット時通電時間は49ms程度でした。
この試験では当然GRは不動作でした。
↓こちらは方向性の試験器に接続したものです。

このDGR試験器と、上のGR試験器のメタルコネクタ-は同じ型のものを使用しているので、GRとDGRの両方試験できるようにしました。
但し、タイマーの限時復帰接点は一つしかないので、DGRでは電圧のみ印加時間をタイマーで制御するようにしました。(電流は流れっぱなしです。)(メーカーに確認したら双興の慣性試験器では電流と電圧とも印加・開放制御をしているとのことでした)
この装置を使用すれば、タイマーの設定を変化させ、継電器の最小慣性時間の測定が可能です。
又、この装置を試験器と継電器の間にかますだけで、切替スイッチで通常試験とすれば、通常の試験もそのまま可能なので割合、汎用性があるのではと自画自賛です。・・・・(実際の年次点検で使うかどうかはわかりませんが・・・)
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