日本で一番きれいな水で発電するマイクロ水力（たぶん）

今日は設備運用の変更に伴う、契約電力の協議でお客さまの事業所へ伺いました。
電力会社を交えた打ち合わせも終了し、同席の知人の電気工事社長が「おらが作って、昨日運開した水力発電所を見に来い」と半ば強制的に皆で見に行くことに・・・
場所は阿寺渓谷の上流です。


昨日の雨で水量も増えすばらしい渓谷美です。

↑社長自慢の吊り橋。「電柱で作った」と・・・手前の人物が社長です。
さておき・・・マイクロ水力発電所です。

阿寺川の上流にある、キャンプ場。写真の左側の構造物です。昔の貯水槽を利用しています。屋根は檜の皮で葺いてあります。
肝心のマイクロ水力はというと↓

見に来いといった割には今日は運転していません。金網の中の右側。下が水車、上が発電機です。
左の青色のものが導水路というかケーシングというか？タライみたいな物です・・・水を水車に導きます。見えませんが水車の入るところにはケーシングというか放水管というか・・があるはずです。水車は金網の中でよく見えませんが、外観はスピードリングやステーベーンらしき形をしています。中身の回転部はたぶんプロペラのランナー？か・・・
メーカーの仕様では出力200W、電圧AC200V、落差1.5m、流量35㍑／秒とのことです。9.8QHで計算するとなぜか効率はかなり悪い・・・。
昔、重電メーカーで水車の効率試験で立会った時の模型試験を思い出しました。もっとも模型水車の方がもっと大きいですが。
↓取水口

小川をせき止め塩ビ管で導水。
現在の発電機に繋がる負荷はキャンプ場内の照明電灯が主のようです。

発電機電圧は200Vのためトランスで100Vに降圧します。上のU字型の物は軽負荷時のダミー負荷とのことです。

レトロな外灯です。

炊事場の電灯。屋根の上は太陽温水器です。これのポンプにも使用しています。温水は足湯に使うとのこと。
このほか太陽光パネルと蓄電池も設置するそうで、この夏のキャンプ場は面白そうです。この社長、夏場はこのキャンプ場でボランティアで運営のお手伝いをしているそうです。・・・・本業は？と口に出そうになったが呑み込みました。
先程の取水口の水は「美顔水」と呼ばれる銘水です。遠くからわざわざ水を汲みにこられる方も見えます。

見学も終わって下山の途中、対向車の軽トラック。どこかで見た方と思ったら村長さんでした。「キャンプ場にミニ水力ができたと聞いたから見に行く。」・・・・・と。
まだ、まだ日本も捨てた物ではありません。平和な村があります。