年次点検やそれ以外の点検でGRの試験を無停電で実施したいときがある。
実際、年次点検では停電前にGRの電源を利用し無停電で試験する方法を用いている。
GRの端子台は接近しており、トリップ端子を外したり、テストリードをワニ口で接続するとき、一つ間違うとミストリップさせたり、短絡や継電器を損傷させる恐れもあり神経を使う作業となっている。
今回はこの試験を少しでも安全に確実に実施できるよう無停電試験用プラグを試作した。
下図は「高圧受電設備規程」で示されたGR単体試験の概念図です。

試験用プラグにより試験時は試験回路が構成され、トリップ回路はロックされる。
↓試作した回路(通常時)

切換え方式は回路の重要性を考慮し、小型の防水コネクターを使用し確実に接続、試験の切換えができるようにした。上の写真はトリップ回路はコネクターにより接続されており、通常の状態です。
↓試験時

通常用のコネクターを外しトリップ回路をロックします。次に試験用ケーブルのコネクターを接続するとKt,Lt試験回路と時間測定用のトリップ電圧回路が構成されます。試験用ケーブルは試験装置に接続されているのでワンタッチで試験ができます。トリップを外さないと試験できませんので絶対誤操作はありません。
実際試験をしてみましたが、今までのようなGRの端子台での接続作業がないので早く、安全に試験ができます。
残念ながら私の場合、年次点検の無停電GR試験後トリップ回路を復旧し、連動動作試験を実施するのでこの切換え方法では無理があります。従って、トリップ回路用コネクターを試験回路と別にもう一個増やし、トリップ回路を活かした状態で試験できるようにしたいと思います。
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