主任技術者制度の解釈及び運用(内規）

5月1日付で「主任技術者制度の解釈及び運用(内規）」が改正された。



今回の改正は、４）規則第５３条第２項第５号の「事業用電気工作物の工事、維持及び運用の保安に関し、設置者及び委託契約の相手方の相互の義務及び責任が委託契約に定められていること」は、次の①から⑥までに掲げる事項を委託契約書等から確認できることとする。として、
① 外部委託に係る自家用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の確保を、次のイからホまでに掲げる基本原則に従って行うこと。
② 月次点検を、次のイからハまでに掲げる要件に従って行うこと。
③ 年次点検を、月次点検に係る②の要件に加え、次のイ及びロに掲げる要件に従って行うこと。
④ 工事期間中は、上記②イに定める外観点検を行い、自家用電気工作物の施工状況及び技術基準への適合状況の確認を行うこと。
⑤ 低圧電路の絶縁状況の適確な監視が可能な装置を有する需要設備については、警報発生時（警報動作電流（設定の上限値は50 mAとする。）以上の漏えい電流が発生している旨の警報（以下「漏えい警報」という。）を連続して５分以上受信した場合又は５分未満の漏えい警報を繰り返し受信した場合をいう。以下同じ。）に、次のイ及びロに掲げる処置を行うこと。
⑥ 事故・故障発生時に、次のイからニまでに掲げる処置を行うこと。

などが追加された。
保安管理業務の内容について点検項目、回数まで踏み込んだ内容が規定されている。内容的には電気技術規定「自家用電気工作物保安管理規程」に準じているか？
かなり具体的な項目を委託契約書に記載することとなり、管理技術者にとってはより厳しい方向の内容となる。自主保安や規制緩和の弊害が顕在化し、経済産業省も規制強化に方向転換したのか？
いずれにしても私たちは、「自家用電気工作物保安管理規程」の内容に沿う形での保安管理を追求しているので、方向性は一致していると言える。ただ、管理技術者の権威や保安管理料の水準が低下してゆく中での契約業務の明確化は厳しいものもある。
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自家用電気工作物の標準的な点検項目について→こちら