活線メガー
- 2007/11/14
- 18:31
一昔前と比べると世の中もせわしくなって、年中無休とか24時間営業とかあたりまえの時代です。またいろんな電気設備もコンピューター制御されるようになり、点検のためになかなか停電時間がとれなくなってきました。
今の時代ですので計測器メーカーも見逃しません。停電しなくても絶縁抵抗が測定できる「活線メガー」なるものを各社が売り出しています。
活線メガーは零相電流と各相電圧を入力とし、計測器内で演算し抵抗成分漏れ電流(Igr)および絶縁抵抗値を算出、表示する物です。手回し発電式メガーの世代?としては演算して計測というのがもうひとつ信用できず、巷の風評では「まあ参考程度です」といった話もあり、積極的に使いこなしていなかったというのが現状です。
そこで、今回先輩管理技術者の協力を得て、各社の活線メガー測定比較試験をすることとしました。
エントリーした計測器は、M計測器のIorクランプメーター、Tパール社のIor計測ユニット、S製作所のアクティブメーター2機種、Mインテックの活線メガーです。

勢揃いした活線メガー
測定回路は、ある事業所の公園の人工河川の循環ポンプ回路です。たまたまこのポンプは、絶縁不良により運転中止していましたが、今回の試験のために運転させていただきました。キュービクルの送り出しのブレーカー二次側で測定しました。
1回目の測定は、ポンプ停止状態でキュービクルからポンプ制御盤までのケーブルと制御盤内の制御回路の測定です。ブレーカーを開いてメガーの測定値は20MΩ以上でした。各計測器の読みは下の表のとおりです。直流抵抗の20MΩと比較するとあまり参考にならないデーターとなりました。
2回目の測定は気を取り直して、絶縁不良回路の測定です。マグネットの二次側をメガーで測定すると0.05MΩと許容値以下の絶縁不良です。ポンプ運転状態での各計測器の読みは下の表下段です。このデーターは各社の活線メガーとも完璧です。いずれも直流のメガーの値とほぼ等しいです。IoがIorより小さいデーターも見られますが、表示値が変動していますので読み取りのタイミングによるものと思います。

今回の測定試験からいえることは、活線メガーはとんでもないデーターを示すことがあるが完璧なときもある。3台の活線メガーの値が偶然同じであったということは考えられないので、完璧だがときによってはとんでもないデーターを示すことがある。か?いずれにしてもある条件で測定すれば正確に測定できることが証明されたので、積極的に活用し、使い勝手を見出していくことが大事と思う。
AM2000NK
AM2000
GCT-34

クランプメーターとIor測定ユニット
下の表は別の事業所で測定したデーターです。

キュービクルの各幹線で測定したデーターです。この事業所の場合停電可能ですので停電状態でのメガーも測定しました。
ちょっと値に差がありすぎるので、悩んでしまいますがキュービクル内では他のケーブルと接近していますので外部磁界の影響はあると思います。分電盤の先で測定すれば又違った結果になるかもしれません。いずれにしても計測器の使用条件に適合しない測定をしたということか?使いながら計測器の特性を理解し使いこなせるようにしてゆきたいものです。
今の時代ですので計測器メーカーも見逃しません。停電しなくても絶縁抵抗が測定できる「活線メガー」なるものを各社が売り出しています。
活線メガーは零相電流と各相電圧を入力とし、計測器内で演算し抵抗成分漏れ電流(Igr)および絶縁抵抗値を算出、表示する物です。手回し発電式メガーの世代?としては演算して計測というのがもうひとつ信用できず、巷の風評では「まあ参考程度です」といった話もあり、積極的に使いこなしていなかったというのが現状です。
そこで、今回先輩管理技術者の協力を得て、各社の活線メガー測定比較試験をすることとしました。
エントリーした計測器は、M計測器のIorクランプメーター、Tパール社のIor計測ユニット、S製作所のアクティブメーター2機種、Mインテックの活線メガーです。

勢揃いした活線メガー
測定回路は、ある事業所の公園の人工河川の循環ポンプ回路です。たまたまこのポンプは、絶縁不良により運転中止していましたが、今回の試験のために運転させていただきました。キュービクルの送り出しのブレーカー二次側で測定しました。
1回目の測定は、ポンプ停止状態でキュービクルからポンプ制御盤までのケーブルと制御盤内の制御回路の測定です。ブレーカーを開いてメガーの測定値は20MΩ以上でした。各計測器の読みは下の表のとおりです。直流抵抗の20MΩと比較するとあまり参考にならないデーターとなりました。
2回目の測定は気を取り直して、絶縁不良回路の測定です。マグネットの二次側をメガーで測定すると0.05MΩと許容値以下の絶縁不良です。ポンプ運転状態での各計測器の読みは下の表下段です。このデーターは各社の活線メガーとも完璧です。いずれも直流のメガーの値とほぼ等しいです。IoがIorより小さいデーターも見られますが、表示値が変動していますので読み取りのタイミングによるものと思います。

今回の測定試験からいえることは、活線メガーはとんでもないデーターを示すことがあるが完璧なときもある。3台の活線メガーの値が偶然同じであったということは考えられないので、完璧だがときによってはとんでもないデーターを示すことがある。か?いずれにしてもある条件で測定すれば正確に測定できることが証明されたので、積極的に活用し、使い勝手を見出していくことが大事と思う。




クランプメーターとIor測定ユニット
下の表は別の事業所で測定したデーターです。

キュービクルの各幹線で測定したデーターです。この事業所の場合停電可能ですので停電状態でのメガーも測定しました。
ちょっと値に差がありすぎるので、悩んでしまいますがキュービクル内では他のケーブルと接近していますので外部磁界の影響はあると思います。分電盤の先で測定すれば又違った結果になるかもしれません。いずれにしても計測器の使用条件に適合しない測定をしたということか?使いながら計測器の特性を理解し使いこなせるようにしてゆきたいものです。
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