高圧地絡継電器試験

コメントにて高圧地絡継電器（オムロンAGF-1-P5）の試験方法についての質問がありましたので紹介します。
たまたま、私がこの継電器の模擬試験装置を持っているので、この装置で説明します。
まず、AGF-1ーP5の試験回路図です。

この図は埋め込み式のタイプなのでプラグインタイプでは下記のとおり

試験器は双興GER-2000Kを使用します。
今回は単体試験なのでカウンターのストップ信号はリレーのａ接点(aーｃ）を使用します。
①試験回路の構成

試験電流(赤コード）はZCTのｋｔ、Ltへ、接点信号は（黄コード）はリレーのａ、ｃ端子へ、リレーのＰ１，Ｐ２には試験器の補助電源（黒コード）を接続。
②テストボタン確認
試験器の電源ＳＷ「ＯＮ」、補助電源ＳＷ「ＯＮ」、リレーの試験ＳＷ「押す」・・・リレー動作、ターゲット動作表示確認
③動作電流試験（今回は0.2Ａ整定にて確認）

試験器の電流切替ＳＷ「５００ｍＡ」、試験ＳＷ「試験」、カウンタＳＷ「ＯＦＦ」、電流調整ダイヤル徐々に増加、リレー動作時の電流値を読取ります。（リレー動作時ストップ信号ランプ点灯、ブザー鳴動）
④動作時間測定（単体試験）（今回は0.2Ａ整定にて確認）

試験器の電流切替ＳＷ「５００ｍＡ」、試験ＳＷ「設定」、電流調整ダイヤルにて１３０％電流（又は４００％）０．２６Ａにセット。→カウンタＳＷ「ＯＮ」、試験ＳＷ「試験」、リレー動作、カウンタ停止、カウンタ値読取り、今回は０．１４８秒でした。
今回はリレーの単体試験でしたが、ＬＢＳや遮断器と組合せ連動試験を行なう場合は、カウンターのストップ信号を開閉器の実接点やショックセンサーなどを接続します。

実際試験する場合は、試験回路の接続を間違えないようによく確認してください。私は、誤接続でリレーを壊してしまったことがあります。又、試験時以外は電源ＳＷ等は「切り」とし、試験時のみ「入り」とする。電流ダイヤルは最小位置とする。こちらも、ＳＷを切ったつもりで試験回路の接続を行ない、リレー動作により使用している回路の遮断器を開いてしまい停電させてしまった失敗も経験しています。

この継電器の管理値は下記のとおり
最小動作電流誤差
整定値の±10％以内

動作時間
整定値の130％入力 0.1～0.3s
整定値の400％入力 0.1～0.2s